市川雷蔵の代役

nostalji2005-03-14

録画していた『秘剣破り』(1969年・大映/監督:池広一夫)を観る。市川雷蔵の『薄桜記』(1959年/監督:森一生)のリメイク作品です。池広一夫はソツなくまとめていましたが、役者の違いは如何ともしがたいです。雷蔵、カツシンが松方弘樹本郷功次郎ですからね。雷蔵の悲壮美は、雷蔵の身体から滲み出る美しさによって醸しだされるもので、代役は存在しないんですよ。松方弘樹東映から大映に招かれて、雷蔵の持ち役だった眠狂四郎や若親分を撮っていますが、キャラクター的には失敗だと思いますね。後の“仁義なき戦い”シリーズでは、私は松方弘樹を巧いと思いましたけどね。どんどん斜陽化していく中で、市川雷蔵というドル箱スターを失った大映の最後の悪あがきが、松方弘樹雷蔵代役でしたねェ。
割引券があったので、カミさんとイタ飯屋で昼食。私はパスタがどうしても好きになれないんですよ。粉チーズの臭いが苦手なこともありましてね。でもって、食べるのはいつもピッツァ。家で焼くと、あのパリパリ感が出ないんだよなァ。