魅力的なクーパー

nostalji2005-10-28

BShiで昨年12月に新橋演舞場で上演された中村獅童の『丹下左膳』を観た後、先日購入した380円DVDの『戦ふ隊商』を観る。
丹下左膳』は、コメディ仕立てにして成功していますね。獅童山口馬木也の立回りも悪くありません。ただ舞台を分割した場面展開が多く、テレビでは何ともないのですが、劇場で観るとせわしないのではないでしょうか。
『戦ふ隊商』(1931年/監督:オットー・ブラワー&デビッド・バートン)は、ゲーリー・クーパー主演の西部劇。飄々としてスマートで、はにかむ姿が何ともいえないクーパーの魅力あふれる作品となっています。相手役のリリー・ダミクは撮る角度のよっては美人なんですが、正面から見ると今イチです。作品全体がどこかで見たような感じを受けるのは、西を目指して進む幌馬車隊のロングショットが全てサイレントの名作『幌馬車』(1923年/監督:ジェームズ・クルーズ)からの使いまわしだからですね。独自に撮影しているのは、ラストでクーパーが河に流した灯油に火をつけてインディアンを撃退するシーンくらいかなァ。戦後(1957年)、『激斗の河』という邦題で、短縮版で再上映されていますが、場末の三流館や地方の映画館で公開されたため、あまり話題にならなかったようで〜す。画像はDVDジャケット。