12月といえば忠臣蔵

nostalji2005-12-30

1日中、実家でゴロゴロ。実家に持って帰って読もうと考えていた柴田錬三郎:著の『復讎四十七士(上巻)』(集英社文庫:1996年11月25日第1刷発行)を読了。物語は元禄3年から始まり、元禄14年の浅野内匠頭の刃傷・切腹までが上巻です。吉良上野介との確執が、子供のいない内匠頭を心配した家臣が、養子縁組の話を吉良に頼み、内匠頭が勝手に断ったところから始まったというのは、面白いですね。刃傷事件の直接の要因を内匠頭の“つかえ”という病気においているのは妥当性があります。大石内蔵助の隠し子・小山独歩を物語の中心に据えたのは、大仏次郎の『赤穂浪士』における堀田隼人を意識したのかなァ。架空の人物や、松尾芭蕉のような実在の人物が絡み合って、柴錬らしさの出ている時代小説で〜す。