戦国を駆ける

nostalji2006-05-12

神坂次郎:著の『戦国を駆ける』(中央文庫:1993年10月10日第1刷発行)を読了。17の短編からなる戦国史談です。司馬遼太郎の『尻啖え孫市』で有名な雑賀鉄砲衆の頭領・雑賀孫市が三人いたというのは面白いですねェ。一般的に云われている孫市は鈴木重秀のことなんですが、“南紀徳川史”や“紀州風土記”に記述のある孫市は鈴木左太夫(重秀の父ともいうが不詳)だし、“日本戦史”でてくる孫市は鈴木重朝(重秀の弟ともいうが不詳)です。色々な史書に書かれた孫市が一人の人物として混同され、痛快部類なヒーローになったみたいですね。シミュレーション・ゲーム『信長の野望天翔記』における鈴木重秀の鉄砲レベルはSで、鉄砲100持って篭城したら無敵でした。九鬼嘉隆百地三太夫の話を面白く読んだのも、ゲームを楽しむためなんだよォ。こんな本を読んだら、またしてもゲームを再開したくなりました。