『捜索者』の上映会

nostalji2006-09-16

西部劇仲間が集まって、映画美学校で『捜索者』の上映会を行なう。その後、場所を変えて懇親会と1日中西部劇デイでした。
ところで、『捜索者』(1956年/監督:ジョン・フォード)ですが、ジョン・フォードの西部劇の中にあって『駅馬車』や『荒野の決闘』とは異なる名作といえます。それまでのジョン・フォード作品と異なり、西部劇はきれいごとでは語れないということを悟った画期的な作品だと思います。インディアンの頭の皮を剥いだり、死んだインディアンの両目を撃ったり、インディアンの生活基盤であるバッファローを意味もなく殺したりと、主人公(ジョン・ウェイン)のインディアンに対する憎悪は異常と思えるほどです。だけど西部開拓史において、白人はインディアンに対して同じことをしているんですね。朝鮮戦争の影響を感じさせる公開当時より現在の方が、イーサンの行動が白人の誰もがとりうる行動として、インディアン問題を浮き彫りにしていると思いますよ。
マカロニの集まりでは、私は最年長だが本場西部劇の懇親会では半分以上は私より年長者。話していて勉強になりましたね。なにしろ西部劇が全盛だった1950年代に、映画館でリアルタイムで観ているのですから。私は、その頃は『笛吹童子』の世界でした。