アンソニー・マンの駄作

nostalji2007-09-16

西部劇DVDの『シャロン砦』(1955年/監督:アンソニー・マン)を観る。劇場公開時は『シャロンの屠殺者』という邦題でした。出来不出来は別として、登場人物に感情移入できれば、それなりに満足できるのですが、この作品は全然ダメ。主人公(ビクター・マチュア)の性格についていけないんですよ。本来自由人であるマウンテンマンが、軍隊の制服や国旗に憧れ、美人(アン・バンクロフト)に一目ぼれして直情行動。まるで幼児なみの性格です。大根役者のビクター・マチュアに性格演技は期待しませんが、バカ丸出しでユーモアになっていません。名誉欲丸出しの司令官(ロバート・プレストン)が、無謀な作戦でインディアンに戦いを仕掛けて戦死するのもステロタイプで面白味がありませんね。アンソニー・マンといえば、『裸の拍車』や『西部の人』などで優れた性格描写をした監督ですが、この作品だけはダメでしたねェ。
テロ特措法の正式名称が122字に及ぶことを初めて知る。「平成十三年九月十一日のアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃等に対応して行われる国際連合憲章の目的達成のための諸外国の活動に対して我が国が実施する措置及び関連する国際連合決議等に基づく人道的措置に関する特別措置法」だってさ。正確に言える議員は、何人いますかねェ?