名作時代劇のリメイク

nostalji2009-07-21

三池崇史監督が役所広司主演で『十三人の刺客』をリメイクするとのこと。『十三人の刺客』(1963年・東映/監督:工藤栄一)は、東映時代劇末期の傑作です。脚本は池上金男(後の池宮彰一郎)で、この脚本を読んだ片岡千恵蔵が「オレにやらせろ」と言って本を離さなかったという話が残っています。千恵蔵は『鴛鴦歌合戦』のような明るく軽妙な役柄から『大菩薩峠』のような暗く心の深淵にせまる役柄まで演じており、作品を選ぶ眼力はたいしたものです。画像は、『十三人の刺客』の片岡千恵蔵嵐寛寿郎。千恵蔵の役が役所広司で、アラカン松方弘樹になるそうです。
十三人の刺客』といえば、ラストの大殺陣ばかりが話題になりますが、武士道が深く追求されており、アクションばかりに目を向けてリメイクすると凡作になってしまうでしょうね。死ぬ必然性が解かっていないとね。
ところで、脚本の第1稿は13人分の過去のエピソードを盛り込み、200字詰め原稿用紙で2000枚もあったそうです。上映すると8時間になるんですね。池宮彰一郎氏も亡くなり、初稿も残ってないでしょうから実現は難しいでしょうが、リメイクするなら西部劇ミニシリーズ『ロンサム・ダブ』のような時代劇ミニシリーズで観たいですね。現状のテレビ界では無理だよなァ。。