戦後最初のヒット曲

nostalji2010-10-11

戦後に作られた最初の映画『そよかぜ』が公開された日。映画そのものより、劇中で歌われた「リンゴの唄」が有名ですね。テレビの特番で、並木路子がリンゴ畑で歌うワンシーンだけを観たことがあります。敗戦の焼け跡の町で、食べるものもろくになかった時代、リンゴのように甘酸っぱく、はずむような明るい曲は、サトウハチローのわかりやすい詞と相俟って、誰もが口ずさむヒット曲となりました。
当時は情報メディアが限られていたので、映画を観た人が歌いはじめ、それが口から口へと伝わっていったんじゃないでしょうかね。レコードは2ヶ月後に正月新譜として発売されましたが、物不足でプレス枚数が少なく、すぐに売り切れたそうです。欲しいと思っても、殆ど入手できなかったようです。レコードはA面が主題歌の「そよかぜ」で、B面が「リンゴの唄」でしたが、タンゴ調の主題歌は人々に歌われることなく、当時「リンゴの唄」を歌っていた人でも知らない人が多いんじゃないかな。一度聴いたら、すぐに歌えるというのが、「リンゴの唄」の素晴らしいところです。♪〜赤いりんごに、くちびるよせて、だまって見ていた青い空〜