悪役として記憶

nostalji2010-10-21

ビデオでトム・タイラー主演の西部劇『銀の銃弾』(1935年/監督:バーナード・B・レイ)と『ペコスの黒騎手』(1937年/監督:サム・カッズマン)を観る。どちらも上映時間が、52分と55分のB西部劇です。
『銀の銃弾』は、流れ者が無法の町の保安官になって悪党退治する物語。トム・タイラーが睨めば無法者たちは怖気づき、ギブアップ。だけど、アクションはモタモタしていて迫力ありません。銃弾がなくなり、大ピンチとなりますが、最後の一発が題名ね。薬莢つきのネックレスって危なくないかい。それと、電話(電話が発明されたのが1876年で、翌年にはウエスタンユニオンが電話事業を開始)が出てくるのですが、辺鄙な西部の小さな町にまで普及していたのですかね。B西部劇は大雑把なので〜す。
『ペコスの黒騎手』は、牧童頭として雇われた主人公が殺人犯に間違われ、真犯人を探す物語。ノンビリした展開でスリルもサスペンスもありません。保安官が馬でなく、サイレンならして車で駆けつけてきたのにはビックリ。ヒロインの服装も西部の娘には見えず、現代と西部劇の世界がゴッチャになっています。主人公がカウボーイスタイルなら、それで是なのでしょう。
セリフ不要のサイレント時代の西部劇スターが、トーキー時代になって転身したのが演技よりも乗馬などのアクション中心のB西部劇でした。トム・タイラーもその一人で、1930年代に数多くのB西部劇に主演しています。しかし、メジャー作品では悪役ね。『駅馬車』では、ジョン・ウェインに射たれて、酒場に帰ってバタリと倒れる印象深い悪役でしたねェ。