週に一度は西部劇

録画保存していた『大いなる決闘』(1976年/監督:アンドリュー・V・マクラクレン)を再見。1960年代以降、西部劇にはなくてはならないジェームズ・コバーンが最高の悪役を演じた作品。

西部開拓時代が終わりをつげた1909年のアリゾナが舞台。物語は単純にして明解で、保安官に怨み持つ無法者が、仲間と一緒に刑務所を脱走して復讐にやってくるというもの。保安官がチャールトン・ヘストンで、無法者がジェームズ・コバーン。不適なうす笑いを浮かべて、腹の中では何を考えているかわからない。

冒頭、囚人のコバーンが炎天下の鉄道工事現場で看守を殺して脱走するんですが、自分にとって役に立つ囚人だけを仲間にします。それぞれ勝手に逃げて行った囚人連中の後ろ姿を見て、ニヤリと笑う陰険さ。彼らが追跡隊の囮となることを計算しています。土地勘のある囚人を目的地につくまではうまく利用し、危険な存在になったと判断するやアッサリ殺す残忍な性格。

ヘストンを誘き出すためにヘストンの娘バーバラ・ハーシーを誘拐。ヘストンが怒りで飛び出してくることを計算して、追跡してきたヘストンが見ている前で娘を強姦。情け容赦なく仲間にマワさせて、自分はライフルを構えて待ち受けています。従来の西部劇では考えられない卑劣な方法。奸智にたけている悪党中の悪党のコバーンの前にはヘストンも影の薄い存在でした。

ロングスカーフを首にまき、腰には西部劇では珍しい自動拳銃のコルト・ガバーメント。コバーンは扮装にも凝っていましたねェ。数多い出演作の中でも、これはコバーンの出色の作品で~す。

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プレステ4で『三國志14PK』のシナリオ1:黄巾の乱孫堅でプレイ。何進軍との総力戦で小沛を攻略。