桜田門外の変

nostalji2011-03-03

1860年(安政7年)3月3日、関鉄之介ら水戸浪士17名と薩摩脱藩浪士・有村次左衛門が江戸城桜田門外で大老井伊直弼を暗殺したのは有名な事件ですが、それを題材にしたのが郡司次郎正の『侍ニッポン』ね。主人公の新納鶴千代は井伊大老の隠し子で、父と知らずに井伊の首をとるのです。何度も映画化されていますが、私が観たのは三船敏郎の『侍』(1965年/監督:岡本喜八)ね。岡本喜八監督の初めての時代劇じゃなかったかな。暗殺集団の非情さと三船の殺陣には見るべきところはありましたが、白皙ニヒルという主人公のイメージに三船はほど遠かったです。
でもって画像は、村田英雄の「侍ニッポン」のレコードジャケット。最初に映画化(1931年)された大河内伝次郎主演の主題歌で徳山蓀が歌ってヒットしました。それをリバイバルしたのが村田英雄です。♪〜人を斬るのが侍ならば、恋の未練がなぜ斬れぬ〜
ところで、井伊大老暗殺の原因は食い物の恨みという珍説があります。水戸斉昭は牛肉が大好物で、とりわけ彦根産の肉を好んで食べていたそうです。水戸家と確執のあった井伊家では、それを知って水戸家への牛肉輸出を禁止したんですな。それで、その恨みから水戸家は井伊家への敵意をさらに深めて凶行に及んだとのこと。斉昭が牛肉好きだったことは事実で、肉を薄切りにして醤油にひたし、鉄鍋で両面を焼いて胡椒や七味で味付けをしたそうで〜す。