三面記事から時代の風潮理解

nostalji2011-03-18

菊池信平:編の『昭和十二年の「週刊文春」』(文春新書:2007年6月20日第1刷発行)を読了。昭和12年に『週刊文春』が発行されているはずはなく、当時、文藝春秋社が発行していた『話』という月刊誌に掲載されていた記事を、『週刊文春』風にアレンジして、当時の社会状況を伝えています。当時のニュースの裏側にある話題が、わかりやすく面白く理解できました。戦争報道から芸能・娯楽・ゴシップ記事までね。上原謙小桜葉子は“できちゃった婚”で、その赤ちゃんというのが、加山雄三ね。上原謙が質問に応えて、「僕は、子供を音楽家にしようかと思っています」と言っているのには笑いましたよ。加山雄三弾厚作になる運命だったのね。
アンケート記事を読むと、当時の風潮がよくわかります。オリンピック東京大会について、“開催か中止か”についてのアンケートがあるのですが、賛成している人は国威発揚のためだし、反対の人は費用を戦費に使う方が国家のためと言っているんですね。日中戦争が始まり、国民が戦意高揚してきているのがわかりま〜す。