珍しい題材

nostalji2013-12-25

録画していた『青島(チンタオ)要塞爆撃命令』(1963年・東宝/監督:古澤憲吾)を観る。第一次世界大戦時、アジアではドイツが中国の青島にビスマルク要塞を築き連合軍に脅威をあたえていました。連合軍は日本にビスマルク要塞攻撃を懇請するんですな。上陸作戦において海上からの攻撃は犠牲が大きいと考えた加藤長官(藤田進)は、大杉少佐(池部良)が提案した飛行機による爆撃を命令します。当時日本にはフランスから買ったファルマン機が2機あり、真木中尉(佐藤允)と二宮中尉(夏樹陽介)が出撃しますが、貧弱な爆弾では砲台破壊の役に立たず、ドイツ機の迎撃により領地内に不時着。ドイツ軍に捕まった二人が命を救けた中国娘(浜美枝)の協力で脱走するアクションが見せ場なのですが、古澤憲吾の演出は間延びしていて迫力がありません。
何とか基地に帰り着いた真木は要塞の弱点を大杉に知らせ、残る1機で国井中尉(加山雄三)と出撃します。爆撃に邪魔なドイツ迎撃機を撃墜した後、爆弾を搭載して攻撃という二段作戦で、基地まで引き返していては総攻撃に間に合わないので、ドイツ領地内で補給。爆弾を背負った補給部隊がドイツ軍に見つからないように隠密行動するところはそれなりにスリルがあるのですが、見つかってからの銃撃戦はかなりいい加減です。死んだと思われた二宮が突然現れて援護したりしてね。
第一次世界大戦を舞台にした作品はこれだけだし、手にした拳銃や機関銃による複葉機の空中戦も面白い趣向なんですが、内容が伴わないと駄作で〜す。画像は、ファルマン機。