ロマンスウエスタン

nostalji2011-04-27

エリザベス・ローウェル:著(佐野晶:訳)の『いつかあの丘の果てに』(MIRA文庫:2007年8月15日第1刷発行)を読了。南北戦争終了直後のユタ州インディアンテリトリーで出会った男と女の恋物語です。野生馬を捕獲にきていて、インディアンの反乱分子に襲撃された男を、男の格好をした女が助けるんですな。女は金鉱探しをしていた父を亡くした後、自分の機知だけを頼りにひとり暮ししていました。白人とインデイアンの紛争が絶えない土地で生き延びるには、女の格好は危険だったんです。不屈の闘志でインデァンの一団から逃れる男を目撃した女は、男に対して心をときめかします。最初は男だと思っていた彼女が女だとわかり、男は……
精悍な牡の野生馬の捕獲と調教、金鉱を狙うならず者の出現、そしてインディアンの襲撃・騎兵隊の救援と西部劇の要素は満点です。男が捕えた野生馬を牧場に連れ帰る時、女も一緒に男の牧場に行くのですが、男物のボロ服を着ていた女がシルクのドレスを着たレディに変身して、その美しさに男がメロメロになるのは、ラブロマンスだァ。