60分番組だったら

nostalji2011-07-13

録画していた『ウルトラQ』の25話〜28話(最終回)を観る。第25話「悪魔ッ子」は、幽体離脱して無意識のうちに欲望を充たす少女の物語です。体内電気が多い人は、幽体離脱しやすいんだってさ。
第26話「燃えろ栄光」は、イモリのような深海生物をペットにしたボクサーの物語。深海生物が水中から出ると巨大化するのです。テーマが今イチよくわからない作品でした。
第27話「206便消滅す」は、香港からの旅客機206便が東京上空で異次元に吸い込まれるんですな。移送中の凶悪犯が脱走したり、怪獣が現れたり、はたして206便は異次元から脱出できるか……
第28話「あけてくれ!」は、逃避願望を描いた物語。周囲の煩わしさから抜け出し、何処かに行きたいと思っている人を乗せた電車に乗った男が現実世界に帰ってくるんですが、結局もう一度電車に乗りたいと願う皮肉たっぷりの内容でした。
これで、全作品を再見しましたが、SF的発想の面白さは現在でも通用しますね。しかし、当時の放送時間帯が日曜日午後7時台という年少者向け時間帯だったためか、社会の矛盾や未知への恐怖といったものが深く描かれず、怪獣強調になっていたのは否めません。それと30分枠だったために、全体的に人物描写や心理描写がおざなりになっていますね。60分であれば、はしょりすぎることもなく、もっと高水準のSFドラマになったと思いま〜す。
画像は、現在の万城目淳(佐原健二)、江戸川由利子(桜井浩子)、戸川一平(西條康彦)。今回のWOWOW放送では、冒頭にこの三人のミニドラマがあって楽しめましたよ。