ゴジラなみの強さ

nostalji2011-11-21

録画していた『新座頭市物語・笠間の血祭り』(1973年・東宝/安田公義)を観る。シリーズ25作目で、この後に最後の『座頭市』(1989年・松竹/監督:勝新太郎)があるのですが、16年後となるので、一連のシリーズはこれが最後といえます。
生まれ故郷の笠間に立寄った市(勝新太郎)は、江戸で米問屋として成功した幼馴染の新兵衛(岡田英次)と再会しますが、新兵衛は知らぬ顔。新兵衛が笠間に帰ってきたのは、土地の親分岩五郎(遠藤辰雄)や代官(佐藤慶)と組み、年貢米をごまかし、村の石切り場を独占してもうけることだったのね。育ての親の乳母の墓参りをすまし、立ち去ろうとした市でしたが、市と同じ乳母に育てられたおみよ(十朱幸代)が好色な新兵衛にさらわれ、おみよの祖父(志村喬)が岩五郎に殺されたことから、市は仕込み杖を鞘走らせるのです。
岸部シローたち不良若者(70年代に流行ったふうてん族ね)を配してコメディリリーフにしたりしていますが、アイデアも出つくした感じで、内容的には平凡なできです。代官の用心棒が高森玄ではカツシンの相手では役不足だし、市が米俵(サイズ的にみて無理)から飛び出して斬りまくるというおかしなシーンがあっても、カツシンの迫力で観られるものになっています。伊福部昭の音楽が効果的で、カツシン=座頭市の魅力を際立たせていま〜す。