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nostalji2011-11-23

録画していた『新・座頭市物語』(1963年・大映/監督:田中徳三)を観る。市に斬られた関宿の勘兵衛の弟・島吉(須賀不二男)の襲撃をかわした市は、鬼怒川の湯治場で師匠の伴野弥十郎河津清三郎)と再会します。弥十郎の家で市は娘の弥生(坪内ミキ子)と愛しあうようになり、堅気になる決意をします。しかし、弥十郎は娘を藩士の嫁にしようと考えており、市に罵声を浴びせて破門するんですな。弥生と結婚して堅気になるという市の心情を知った島吉は兄の仇討することをやめますが、弥十郎は無惨に島吉を斬殺します。弥生の結婚支度金を稼ぐために水戸天狗党の残党と悪事を働く弥十郎は、邪魔だてする市と一騎打ちとなります。結局堅気になれず、師匠を斬った市は弥生と別れ、孤独な旅へ……
この作品より、モノクロからカラー(総天然色)に変わり、クレジットがカツシンの一枚看板(『座頭市物語』では万里昌代、『続・座頭市物語』では若山富三郎との2名並記だった)になりました。斬りたくなくても襲撃されれば斬るという、盲目でヤクザ稼業という市の哀しみを全面に出していますが、内容的には前2作より工夫がありません。市と弥十郎の居合い斬り対決より、前後に立てた4本の蝋燭斬りデモンストレーションの方が印象に残りま〜す。