西部劇の迫力

nostalji2012-02-11

西部劇ビデオの『たくましき男たち』(1955年/監督:ラウール・ウォルシュ)を観る。南北戦争が終り、元南軍カントレル部隊のベン(クラーク・ゲーブル)とクリント(キャメロン・ミッチェル)の兄弟は、モンタナに流れてきます。酒場の経営者スターク(ロバート・ライアン)の金を奪いますが、テキサスで牛を買ってモンタナに運び、儲けを山分けしようと言うスタークの提案で3人はテキサスへ。途中で吹雪にあい、カリフォルニア移民団のキャンプでネラ(ジェーン・ラッセル)という女性と知り合います。インディアン(スー族)に襲撃された移民団からベンはネラを救出し、テキサスまでの道中でネラと恋仲になりますが、将来の夢の食い違いから気まずい仲へ。ベンとスタークは4000頭の牛を買い、テキサスからモンタナへのキャトルドライブが始まるのね。ネラに惹かれたスタークが彼女を同行したことから……
テキサスで牧場を持つのがベンの夢で、牧場の貧しい生活で両親を亡くしたネラは豊かな生活を夢見ていたんですな。スタークはモンタナの権力者になることを夢みており、ネラに上流階級の生活を教えます。結局ラストは、ネラは堅苦しい生活より自由な生活を求めてベンを選ぶのですが、ジェーン・ラッセルじゃ二人の生活は先行き不安ですなァ。
内容的には、雪のモンタナからテキサスまでの前半と、テキサスからモンタナまでのキャトルドライブの後半に分かれていて、後半部分が圧倒的に優れています。牛の大群をロングでとらえた映像は、ラウール・ウォルシュならではです。渓谷に待ち伏せするインディアンを、牛の大群を暴走させて突破するシーンは、CGによらない真に西部劇の迫力で〜す。