西部劇DVDの『カラミティ・ジェーンとサム・バス』(1949年/監督:ジョージ・シャーマン)を観る。実在した無法者を主人公にした日本未公開の西部劇です。
サム・バス(ハワード・ダフ)は一旗あげようとデントンの町にきて雑貨屋のキャサリン(ドロシー・ハート)と知り合い、彼女の兄である保安官ウィル・イーガン(ウィラード・パーカー)の牧場で働きはじめます。デントンの町で競馬が開催され、サムはカラミティ・ジェーン(イボンヌ・デ・カーロ)の馬に賭けて賞金と名馬を得ますが、賭け事を禁じていたウィルの意に反したためクビになり、ジョエル・コリンズ(ロイド・ブリッジス)のアビリーンまでのキャトルドライブに参加。アビリーンの賭け競馬で敗れ、サムとジョエルは牧場主から預かっていた金を巻き上げられます。ジェーンから愛馬が毒殺されたことを知ったサムは馬を殺した相手を殺し、巻き上げられた金を駅馬車を襲って取り返しますが、指名手配されるのね。デントンに戻って裁判を受けるために自首しますが、アビリーンで縛り首になるとわかって、ジェーンの助けで脱獄。列車強盗などの犯罪者の道を歩みはじめ……
馬を愛する純朴な青年が無法の世界に入るを得なくなったことを肯定的に描いた50年代までの定番的な実録無法者西部劇です。カラミティ・ジェーンとの出会いは全くのフィクションですが、ウィル・イーガンやジョエル・コリンズとの関係は実話に基づいていますね。古臭い内容ですが、西部劇に手慣れたジョージ・シャーマンなので、そつなくまとめていま〜す。