早くても水準以上

nostalji2012-07-21

録画していた『続・次郎長三国志』(1963年・東映/監督:マキノ雅弘)を観る。裸で旅立った次郎長(鶴田浩二)たちは、仙右衛門(津川雅彦)とおきね(御影京子)の結婚を父親(進藤英太郎)に許してもらい、着物の手当てもしてもらいます。仙右衛門に遺恨を持っている赤鬼一家と喧嘩となり、その時、見物していた森の石松長門裕之)が次郎長に惚れます。再会を約束し、旅を続ける石松は追分三五郎(大村文武)と道連れになり、賭場での投げ節お仲(丘さとみ)の艶な壷さばきに幻惑されてメロメロ。小川武一(近衛十四郎)の家で世話になっていた次郎長たちは、武一が開いた賭場が役人の手入れを受け、武一の身代わりとなって牢屋へ。その頃、清水港では黒駒勝蔵の身内の祐天仙之助(加賀邦男)が大熊(水島道太郎)の縄張りを狙っており、大熊の子分・駿吉(堺駿二)がそのことを知らせに来る。次郎長たちは百叩きの刑を受けて清水港へ。
第一部が公開されたのが10月19日で、この作品が公開されたのが11月10日です。マキノ雅弘:著の『映画渡世』によると、製作日数40日という会社の要請に対して34日間で仕上げたそうで、早撮り名人のマキノ監督にとって、そんなのは当り前だったんですね。早かろう悪かろうでなく、水準以上の作品にするところが凄いです。だけど、時間をかければ最良の作品になるかといえば別で、時間があるとマキノ監督はいじりすぎて悪くなる傾向があります。早撮り作品に傑作が多いんですよ。他の監督には見られない、天才マキノの特長で〜す。