映画技術へのオマージュ

nostalji2013-03-14

ヒューゴの不思議な発明』(2011年/監督:マーティン・スコセッシ)を観る。父(ジュード・ロウ)を亡くしたヒューゴ(エイサ・バターフィールド)は、叔父に引きとられて駅構内の時計台に住むことになりますが、呑んだくれ叔父はいつの間にか行方不明になり、時計を整備しながら孤独な毎日を送ります。ヒューゴの夢は父の遺した機械人形を修理して動かすこと。駅構内にあるおもちゃ屋で万引して店主(ベン・キングズレー)に捕まり、人形について書かれた大事なノートを取り上げられます。ノートを取り返すために、店主の家を訪ねて、店主の養女のイザベル(クロエ・グレース・モレッツ)と仲良くなり……
1930年代初頭のパリ・モンパルナス駅の造形が素晴らしく、第84回アカデミー賞美術賞を受賞したことに納得。少年が主人公なので子供向け映画かと思いきや、映画好きの大人向け映画でしたね。映画に関するドキュメンタリーの製作や、古典映画の復元や再公開に尽力しているマーティン・スコセッシならではの題材だったようで、ジョルジュ・メリエスへの愛情があふれています。スコセッシはこの作品を3Dで撮影しており、一世風靡したメリエスのトリック映画へのオマージュにもなっていますね。
画像は、エイサ・バターフィールドクロエ・グレース・モレッツ。映画館のシーンで、ロイドの有名な喜劇を見ているんですが、それがクライマックスの時計台でのアクションの伏線になっていま〜す。