上出来の騎兵隊西部劇

nostalji2013-08-30

西部劇DVDの『西部の二国旗』(1950年/監督:ロバート・ワイズ)を観る。南北戦争末期、捕虜になっていた南軍大佐タッカー(ジョセフ・コットン)は、インディアンと戦えば恩赦となる条件を受け入れ、北軍中尉の資格で捕虜になっていた部下たちと西部の辺境の砦に行くんですな。ブラッドフォード大尉(コーネル・ワイルド)はタッカーたちに理解をしめしますが、砦の隊長ケニストン少佐はタッカーたちを白眼視します。砦にはケニストンが密かに恋してる戦死した弟の妻エレナ(リンダ・ダーネル)が実家に帰るために滞在しており、皆に慕われているのね。タッカーたちは脱走して南軍に戻ろうと考えていますが、ケニストンがインディアンの酋長の息子を殺したことから、インディアンの大群が砦を包囲し……
こんな史実(リンカーンの声明)があったかどうかは知りませんが、南軍の捕虜がインディアンと戦えば恩赦となる条件で西部辺境の北軍の砦に行くという設定が面白いです。当然、砦では南北戦争の怨恨があるだろうし、南軍の捕虜が脱走を考えるサスペンスもうまれますからね。
南軍将校と北軍将校との友情、人の意見をきかない頑迷固陋な砦司令官というのは類型的な設定ですが、下手な人情ドラマにせずドライなタッチなのがグッドです。それと、インディアンを悪者として描いていないのもね。画像は、ジョセフ・コットンとコーネル・ワイルド
奥行きのある画面構成でスタンダードサイズでも拡がりを持った映像にしているのは、さすがロバート・ワイズで〜す。