ジョン・フォードの世界

nostalji2013-12-07

ビデオに録画保存していた『監督ジョン・フォードの世界』を観る。リンゼイ・アンダーソンが企画・構成した英国BBC製作のドキュメンタリーです。代表的作品の名場面の合間に、フォードへのインタビューや、その作品に関する関係者(孫のダン・フォード、編集者のロバート・パリッシュ、脚本家のウィンストン・ミラー、俳優ではジョン・ウェインモーリン・オハラハリー・ケリー・ジュニアなど)の証言などで進行していきます。
ジョン・フォード、本名ジョーン・アロイシャス・オフィーニー。監督兼俳優であった兄フランシス・フォードのツテで映画界入りします。無名の一俳優として、活動写真時代の撮影所で雑用までやっていました。そのうち助監督になり、1917年の『颱風』で監督デビューします。当時はジャック・フォードと名乗っており、ジョン・フォードに変わったのは1923年の『侠骨カービー』からです。
兄のもとで彼の作品の小道具係やエキストラ出演していた時の『カスター将軍最後の戦い』(監督:フランシス・フォード)に始まり、監督して名前が知られるようになったハリー・ケリー主演の『誉の名手』を見ることができるのは貴重です。『四人の息子』『太陽は光り輝く』といったあまり知られていない作品も、フォードのアイリッシュ性(家族に対する考え方)や、風俗喜劇性をしめすものとして収録されており、単なる名場面集でないのが特長ね。ジョン・フォードの全体像が簡潔にわかるので〜す。