イタリア製だが

nostalji2013-10-27

ビデオに録画保存していた西部劇『ワイルドトレイル』(1975年/監督:アンソニー・M・ドーソン)を観る。心臓発作で死んだ牧場主(ダナ・アンドリュース)からキャトルドライブのリーダーだったカウボーイ(ジム・ブラウン)が牛を売った代金8万ドルを妻子に届けるように頼まれるんですな。賭博師(フレッド・ウィリアムソン)や無法者に襲われた女(カトリーヌ・スパーク)とその従者のインディアン(ジム・ケリー)が道連れとなり、黒人嫌いの狂信者一団や欲に眼がくらんだ保安官(バリー・サリバン)、それに賞金稼ぎ(リー・ヴァン・クリーフ)が後を追い……
イタリア資本で監督・撮影がイタリア人なのでマカロニに分類されていますが、音楽がジェリー・ゴールドスミスで、俳優陣もアメリカ映画の顔ぶれ(ハリー・ケリー・ジュニアまでチョイ役で出演)が並んでいて雰囲気的にはアメリカB級西部劇です。黒人3人が活躍するのでイタリア製ブラックスプロイテーション西部劇ね。
ジム・ブラウンとフレッド・ウィリアムソンが友情で結ばれ、それに空手名人のジム・ケリーが加わって、襲いかかってくる無法集団を次から次へと撃退していきますが、派手な割には迫力がありません。最後はダイナマイトで廃鉱を爆発させてメキシコ山賊を全滅。主人公と対決する悪の核となる人物がいないのがこの作品の致命的欠陥ですね。わずか200ドルの賞金首でも冷徹に撃ち殺したクリーフがブラウンと対決するのかと思いきや、無駄に現れるだけでブラウンを見送るというのは、何じゃコリャで〜す。
画像は、ジム・ブラウンとフレッド・ウィリアムソン。