今年も今日で終わり

nostalji2013-12-31

録画していた『009 RECYBORG』(2012年/監督:神山健治)を観る。ニューヨークやロンドンなどの世界主要都市の超高層ビルが爆弾テロで次々破壊され、ギルモア博士がサイボーグ戦士を呼び集めます。かつてのヒーローはそれぞれの故国に戻り別々に活動しているのね。009の島村ジョーは記憶を消して高校生活を送っていたのですが、心に話しかけてくる不思議な声を聞きます。爆弾テロの背景にその声の存在があり……
石ノ森章太郎の人気キャラを現代的造形で復活させたSFアニメです。オリジナルは、『少年キング』と『少年マガジン』に連載されていた時からリアルタイムで読んでいました。その後、『冒険王』に連載されていた「天使編」などのエピソードは単行本で読みました。発表当時(1964年)のヒーローたちといえば、正義を信じて悩みとは無縁の存在でしたが、サイボーグ009は悩むヒーローとして斬新なものでしたね。でもって本作品ですが、明確な悪の存在がなく、内容的には今イチ。
スーパーマンなどのアメコミヒーローは何世代にもわたって書き伝えられているので、新しい世代にもスンナリ受け入れられますが、日本のヒーローは一代限りで、現在のアニメファンがどれだけサイボーグ009を知っているか疑問ですね。石ノ森章太郎の009を親しんだ者は、違ったものを見せられた感じでギャップを感じます。懐かしのヒーロー復活が成功しないのは、世代間ギャップを埋めるだけのアイデアが伴っていないからでしょう。
今年も今日で終わりですが、正月を迎える気分が年々薄まってきま〜す。