時代劇文化を残そう

nostalji2014-01-23

録画していた『太秦ライムライト』(2013年/監督:落合賢)を観る。斬られ役専門の老役者(福本清三)が、アイドル女優のスタンドインとして立回りをする俳優志願の娘(山本千尋)に殺陣の稽古をつけてやり、その立回りが認められて女優になり人気スターになります。時代劇が作られなくなり、老役者は映画村のアトラクションで立回りを見せていましたが、立回りの稽古道場が閉鎖されることになり引退。
福本清三そのもののような作品です。「どこかで誰かが見ていてくれる」のセリフも出てきます。真にチャンバラが好きなんですね。東映全盛期の頃なら斬られ役の一人にすぎなかったのでしょうが、“継続こそ力なり”で、立っているだけで魅せる役者になりましたね。セリフなんて必要ない。
劇中で刃の部分はCG処理するので柄だけの刀で立回りするシーンがありましたが、“スターウォーズ”のチャンバラシーンはそれなんでしょうね。上手な斬られ役がいなくなったら、殺陣は刃のない刀になるのかな。映像処理だけでは迫力は出ないよォ。