何度観ても面白い

nostalji2014-03-09

録画していた『独立愚連隊』(1959年・東宝/監督:岡本喜八)を再見。終戦近い北支戦線、うさんくさい従軍記者の佐藤允が、各隊のクズ兵ばかり集められた独立愚連隊と呼ばれている警備隊で起こった心中事件の真相を究明する戦争アクション映画です。三船敏郎が頭のイカレタ大隊長を怪演する駐屯地での出来事から始まり、独立愚連隊に向かう途中での馬賊鶴田浩二との出会い、真相を究明した後の八路軍との壮絶な戦いまで、ユーモアを交えてテンポよく展開していきます。ジメッとしたものになりやすい戦争アクションを、カラッとした娯楽映画にした喜八監督の手並みの良さには何度観ても感心させられます。
この作品の魅力のひとつに佐藤允の存在がありますね。あの役を加山雄三夏木陽介といった二枚目スターが演じたら、妙に真面目なものになって面白さが出なかったでしょうね。雪村いずみとの絡みなども湿っぽくなったりしてね。
この作品で、悪役顔の佐藤允を和製リチャード・ウィドマークとして売り出そうとした東宝のピッタリ狙い通りとなりました。悪役顔で主演スターとなるのは宍戸錠くらいですから、東宝の着眼には恐れ入りま〜す。