明るいマカロニ

nostalji2014-05-20

YouTubeでマカロニ西部劇『禿鷹のえさ』(1966年/監督:フランク・グラフィールド)を観る。リアルタイムに劇場で観て以来の再見です。明るくアップテンポで嫌味のない作品でしたね。
スコットランド人のマクレガー一家の牧場を盗賊が襲い、両親たちが大砲を持ち出したりして奮戦しているところへ、グレガー(ロバート・ウッズ)たち6人兄弟がエンニオ・モリコーネのマーチ風テーマ曲にのって駆けつけ、一味をやっつけるオープニングから快調そのもの。
馬を売りにいった6兄弟は悪徳商人に騙されて馬を奪われ、その背後にサンティラナ(レオ・アンコリス)というメキシコ山賊がいることをつきとめます。サンティラナを捜す途中で、サンティラナによって牧場を焼かれ、両親を殺されたロジータ(アガタ・フローリ)を助け、グレガーとロジータは愛しあうようになるのね。グレガーは一計を案じ、サンティラナの腹心ミグエル(フェルナンド・サンチョ)相手に腕前を見せて一味にもぐりこみます。グレガーが一味の計画を弟たちに知らせ、弟たちが先回りして一味をくやしがらせる趣向が面白いんですよ。コミカルなだけでなく、ミグエルたちが列車襲撃するシーンなどは見応えあるアクションでした。
ミグエルを倒し、弟たちに連絡しているところをサンティラナに目撃されて捕まり、グレガーがリンチをうけるのは定番ね。グレガーの命を救うためにロジータが弟たちの居所を教え、サンティラナが弟たちを捕えに出かけた隙にグレガーは牢から脱出。『荒野の無頼漢』で見事な太腿を見せたアガタ・フローリが、この作品でも色仕掛けで牢番を誘惑し、グレガーの脱獄の手助けをします。
ロジータを救援要請のためにマクレガー牧場にやった後、グレガーは色々な仕掛けをして捕まった弟たちを救出し、サンティラナと大銃撃戦。弾丸が残り少なくなった時、マクレガー一族とスコットランド開拓団がバグパイプを鳴らして救援にくるのです。ご都合主義的な展開や、フランク・グラフィールドの演出に大雑把なところはあるものの、色々な工夫が随処に見られ、楽しめる作品となっていま〜す。