久方ぶりの新東宝時代劇

nostalji2014-11-29

録画していた時代劇『毒婦夜嵐お絹と天人お玉』(1957年/監督:並木鏡太郎)を観る。妾腹の弟(沢井三郎)が、夜嵐お絹(若杉嘉津子)を使って兄(中村彰)を女色に溺れさせ、お家乗っ取りしようとするのを、義賊の天人お玉(筑紫あけみ)が忠臣(明智十三郎)を助けて陰謀を防ぐ物語です。
天人お玉は知らないけれど、夜嵐お絹は幕末から明治にかけての毒殺犯じゃなかったかな。この作品は名前を借りただけですね。女湯のシーンから始まり、腰元の尻相撲に興じる殿さまなど新東宝らしさが出ています。当時の他社の時代劇と比べると、セットにしても役者にしても安っぽさは否めません。殺陣も今イチ。
画像は、天人お玉役の筑紫あけみ。新東宝生え抜き(2期生)のスターです。デビュー当時は清純な娘役、時代劇に出るようになって艶やかな女っぽさを匂わせるようになりましたね。大きな瞳がユニークな色気を生んでいます。倒産後は、テレビ出演しており、彼女の名前を憶えたのは中村竹弥の『旗本退屈男』(TBS:1959年1月〜60年9月放送)でした。毎回違った役で出演していたんですよ。悪役も役名が違うだけで同じ顔ぶれでした。この番組の演出家と結婚して引退。そのため、他の新東宝女優と比べて、あまり知られていませ〜ん。