設定は面白いが

nostalji2015-05-15

西部劇DVDの『宿命の対決』(1953年/監督:フレデリック・コードヴァ)を観る。日本未公開の騎兵隊西部劇です。
南北戦争直前のユニオン砦に新任の司令官リー大尉(ロバート・スターリング)が妹のマーシー(ジョーン・エヴァンス)を連れて着任します。頭の皮を剥がされた砂金採りの死体が見つかり、インディアンの仕業と考えたリー大尉はナバホ族討伐に出陣。砦の少尉ジェド(オーディ・マーフィ)はナバホ族の酋長メンギート(デニス・ウィーバー)と親友で、真犯人を捜しだしてナバホ族との戦闘を阻止します。しかし、奪われた武器輸送隊の弾薬がナバホ族の土地から見つかったことから、ニューメキシコ地域の司令官である(レイ・コリンズ)の命令で彼らを強制移住させるのね。弾薬が見つかるように隠したのはストーン准将で、彼は南部に味方して、怒ったインディアンを蜂起させて砦を手薄にさせ、開戦と同時に奇襲して南部支配下におこうと考えていたんですな。ユニオン砦を視察にきたストーン准将は偽の命令で部隊を砦から出しますが、帰りの駅馬車ナバホ族に襲われてメンギートに捕まります、砦はナバホ族に占領され、ジェドは砦奪還のために……
いがみあう北部出身と南部出身の騎兵隊士の問題とか、インディアンとの友情と対立とか、じっくり描けば重厚なドラマになったと思うのですが、結局はオーディ・マーフィのヒーロー物になっています。ジョーン・エヴァンスとの恋物語はとってつけたような感じね。演出的にも見るべきところはなく、平凡な作品で〜す。