マカロニも様変わり

nostalji2015-09-21

西部劇の知人から送られてきた『ガンスリンガーの復讐』(1998年/監督:ジョヴァンニ・ヴェロネージ)を観る。比較的新しいイタリア製西部劇です。
住民に慕われているドク(レオナルド・ピエラッチョーニ)はインディアン妻のパール(サンドリーヌ・ホルト)・息子ジェレミアの親子三人で平和に暮らしていましたが、伝説のガンマンとして西部に知られる父ジョニー(ハーヴェイ・カイテル)が20年振りに町に帰ってきます。ジョニーは拳銃を捨て家族と暮らそうとしますが、ジョニーを決闘で殺して名前を挙げようとする悪党ジャック・シコラ(デヴィッド・ボーイ)一味が町にやって来たことから……
ジェレミア少年の目を通して描かれており、マカロニ特有の残酷描写はありません。派手な決闘シーンを予想したら、完全に肩すかしです。マカロニの定番メニューである復讐やドロドロした情念もなく、ユーモアたっぷりの展開は、セリフがイタリア語でなかったら本場西部劇と間違うかもしれません。今夏公開されたデンマーク製西部劇『悪党に粛清を』(⇒http://d.hatena.ne.jp/nostalji/20150713)の方が正統的マカロニといえま〜す。