当分は西部劇

nostalji2016-05-11

西部劇の友人が送ってくれた西部劇DVD『新天地』(1937年/監督:フランク・ロイド)を観る。西部劇でお馴染みのウェルズ・ファーゴ社の発展を、一人の男を中心に描いた西部劇というより歴史劇です。
1840年、鉄道はニューヨーク州バタヴィアしかきておらず、ウェルズ・ファーゴ運輸会社のヘンリー・ウェルズ(ヘンリー・オニール)はセントルイスまでの陸路を開拓します。南部の豪商ブライア(ラルフ・モーガン)の信用を得るために、期限通りに馬車を走らすのはウェルズの腹心ラムゼイ・マッケイ(ジョエル・マクリー)ね。ラムゼイは途中で馬車が壊れて困っているブライアの娘ジャスティン(フランシス・デイ)を乗せたことから二人は惹かれあいます。セントルイスの支店長になったラムゼイでしたが、東西を横断する交通路の開拓のために相棒のハンク(ボブ・バーンズ)とカリフォルニアへ。ジャスティンは家柄のないラムゼイとの結婚を望まない母(メリー・ナッシュ)の反対を押し切って単身サンフランシスコへ行き、ラムゼイと結婚。
1850年、預かった金を強盗(ロイド・ノーラン)に奪われるという不運もありましたが、ゴールドラッシュにのってウェルズ・ファーゴの業績はあがり、大陸横断交通路も完成します。
1861年、南北戦争が勃発。南軍に参加していたジャスティンの弟が戦死したことから、ジャスティンは北軍の金輸送ルートを南軍に知らせる手紙を書きますが、ラムゼイがその輸送隊を指揮すると知って手紙を破棄。しかし、ジャスティンの母がその手紙を拾って、かつてジャスティンに求婚していた南軍将校タルボット(ジョン・マック・ブラウン)に送ります。タルボットは騎士道精神にのっとり、正々堂々ラムゼイ一行に戦いを挑み、戦死。タルボットの懐中から妻の手紙を発見したラムゼイはジャスティンと別居します。
それから数年後、成長したラムゼイの娘アリス(ペギー・スチュアート)がアメリカン・エキスプレスの副社長になったラムゼイを訪ねます。アリスの誕生会に出席したラムゼイはジャスティンと会い、それまでの誤解がとけ、メデタシ、メデタシ。
歴史的題材をもとにした夫婦物語ですな。ちなみに、ジョエル・マクリーとフランシス・デイはプライベートでも夫婦ね。物語の構成は『シマロン』に似ています。94分の作品で物語に深みはありませんが、ソツなくまとまっています。現在製作するなら3時間近い作品になるでしょうなァ。