時代劇ということで

nostalji2016-07-29

録画していた『合葬』(2015年/監督:小林達夫)を観る。幕末を舞台に時代に翻弄される3人の若者を描いた青春時代劇です。原作は杉浦日向子の同名マンガとのこと。
養子先を体よく追い出された吉森柾之助(瀬戸康史)は、行くあてもなく町をブラついていた時に親友の秋津極(柳楽優弥)と会います。極は親友の福原悌二郎(岡山天音)の妹・砂世(門脇麦)との婚約を破断にし、将軍・慶喜の警護と市中見回りをしている彰義隊に入隊。柾之助もつられて入隊します。彰義隊の存在を疑問に思っている悌二郎は、二人を連れ戻すために彰義隊の屯所へ。彰義隊内部では新政府との徹底抗戦を主張する天野八郎(隆大介)ら強硬派と、衝突回避を目指す森篤之進(オダギリジョー)ら穏健派との意見が分かれており、悌二郎は篤之進の考えに賛同し強硬派の極を案じます。柾之助はある事件をきっかけに料亭のかな(桜井美南)を好きになりますが、かなは極に恋心を抱いており……
水戸に去る慶喜の姿を見て極は、徳川への忠誠心を厚くして幕府に殉じる決心をするのですが、感情移入できないんですよ。慶喜の存在感が弱いんです。その他大勢の俳優を使うのでなく、オーラのある俳優を特別出演させるくらいの配慮が欲しかったです。若手俳優の演技力の未熟さもあってか、戦争の不条理、青春の脆さ、そういったものが今イチ伝わってきませんな。凡作ではありませんが、素晴らしさは感じませ〜ん。