サザエさんをさがして

nostalji2017-01-21

録画していた東宝映画『福の神サザエさん一家』(1961年/監督:青柳信夫)を観る。江利チエミの“サザエさんシリーズ”(全10作)の最終作です。
課長昇進が間近いマスオさん(小泉博)のために専務夫人(藤間紫)に気に入られようとサザエさん江利チエミ)は大ハリキリです。専務夫人の児童福祉活動を手伝いますが、良かれと思ってやったことで失敗ばかり。課長夫人になったら仲人役も必要というので、山中老人(柳家金語楼)の孫娘(横山道代)とエプロンおばさん(三益愛子)の息子(太刀川寛)を見合いさせますが……
1956年から始まったシリーズで、サザエさんがマスオさんと知り合い(第1作)、マスオさんとつき合ううちにお互いが愛し合うようになり(第2作)、マスオさんとの婚約が決まる(第3作)ものの、マスオさんは福岡さらに大阪に転勤になり(第4作)、やっとマスオさんの東京転勤が決まって結婚(第5作)、楽しい新婚生活(第6作)があり、社宅での生活(第7作)のあと、タラちゃんが誕生(第8作)、マスオさんの仕事を手伝ってエプロンおばさんと知り合い(第9作)、本作ではマスオさんは子会社の部長で栄転することになります。アニメのいつも変わらぬサザエさんでなく、変化にとんでいます。前作では家の2階でしたが、本作では別棟で生活しており、二世帯住宅の先駆けですな。
本日の朝刊朝日・別刷beの“サザエさんをさがして”で、カツオが友達から「入学試験の準備できた?」と聞かれるマンガ(1955年2月19日掲載)が載っているんですが、入学試験となるとカツオは中学生なのかな。私立中学を受験する感じじゃないですからね。映画の方も、作品ごとに年齢がふえ、この作品では中学生でした。アニメと異なる面白さです。
4コマ漫画的ギャグと江利チエミの歌で毎回展開する定番作品でしたが、当時の懐かしい世相・風俗・風景が見られ、楽しかったで〜す。