未公開だが

nostalji2017-04-13

友人から届いた西部劇『ローン・ハンド 孤高の男』(1953年/監督:ジョージ・シャーマン)を観る。父親の行動に不審を持ちながら父親を愛する少年の心の動きを描いた日本未公開作品です。
ザカリー(ジョエル・マクリー)とジョシュア(ジミー・ハント)の父子はティンバーラインの町で農場を始めます。サラ(バーバラ・ヘイル)の一家と親しくなり、ザカリーはサラと結婚。しかし、何者かの銃撃により収穫した穀物を積んだ馬車が暴走し、無一文になります。ザカリーは隣の牧場主ハドリー(チャールズ・ドレーク)への借金返済や生活資金を稼ぐために、ジョナ(アレックス・ニコル)とガス(ジェームス・アーネス)の二人組に誘われて駅馬車強盗をしますが……
ジョシュア少年の父親への気持ちがナレーションで語られ、物語が展開していきます。正義感あふれる父が、ハドリーから銀行強盗を捜す自警団への加入を誘われても断り、ジョナとガスがピンカートン探偵局の捜査員を殺すところを目撃したジョシュアの言葉にも耳をかさず、父への疑問が大きくなっていくんですな。そして父が駅馬車強盗するところを目撃し、疑惑は頂点に達します。ジョエル・マクリーが悪い役をやるわけがないとわかっていあても、観客もジョシュア少年と一緒に疑惑をつのらせていくジョージ・シャーマンの演出は見事です。アクションシーンやハラハラドキドキを適度に絡め、最後はハッピーエンドで終わる良質の西部劇で〜す。