チャンバラの古典

nostalji2017-06-30

友人から送ってもらった東映時代劇『薩陀峠の対決』(1962年/監督:山崎大助)を観る。原作は、戦前から何度も映画化されている行友李風の『修羅八荒』です。
二条城の御金蔵が破られ、堀端で番士の三輪与一郎(小柴幹治)が賊の首領・陣場弥十郎近衛十四郎)に斬られます。与一郎と諍いのあった浅香恵之助(東千代乃介)が京都所司代の堀(原健策)によって犯人にされますが、弥十郎が落とした印籠を手掛かりに一味を追跡。与一郎の弟・滝太郎(里見浩太朗)は恵之助を犯人と思い、兄の仇を討つために恵之助を追います。弥十郎は江戸に向かう鏡月院(稲垣美穂子)の用心棒として、鏡月院の荷物の中に奪った四千両を秘匿。鏡月院の背後には、京都所司代の座を狙う松平安芸守(香川良介)がおり……
これまでの悪い剣豪から、仲間を仕官させるために悪事に加担し、黒幕に裏切られる悲劇の剣豪として陣場弥十郎を描いています。恵之助との薩陀峠の対決はあるものの、恵之助と滝太郎には斬られません。へっぴり腰の東千代乃介(年季を重ねても殺陣が上手くならなかったなァ)と里見浩太朗(後年、殺陣が上手くなりましたが、この頃はダメ)では、近衛十四郎に勝てませんよ。主役の東千代乃介は影が薄く、実質的主役は近衛十四郎で〜す。