最後に

nostalji2018-02-02

新し系西部劇『ミッション・ワイルド』(2014年/監督:トミー・リー・ジョーンズ)を観る。2016年京都ヒストリカ国際映画祭で上映されただけで一般公開されなかった西部劇です。
ネブラスカの荒野で独り暮らしをしているメアリー・ビー(ヒラリー・スワンク)は、西部の厳しい生活に精神を病んだ女性3人をダウド神父(ジョン・リスゴー)の依頼でホームズマン(映画の原題)としてアイオワの教会に送り届けることになります。不法侵入で捕まり、首にロープをかけられたまま置き去りにされていたブリッグス(トミー・リー・ジョーンズ)はメアリー・ビーに救われ、300ドルの謝礼を条件に護衛役として彼女と同行。約400マイル(650キロ)の旅が始まります。
B級映画のような邦題で、期待せずに観たのですが、これは隠れた名作ですよ。撮影監督ロドリコ・プリエトの映像が素晴らしいのね。荒涼たる大地の厳しさを、ロングを多用してとらえており、精神の壊れた女性たちが特殊なものでないということが映像だけで伝わってきます。これは主人公のメアリー・ビーにもいえることで、旅の途中のアッと驚く出来事の伏線にもなっているんですな。主演しているトミー・リー・ジョーンズヒラリー・スワンクの個性が光っているだけでなく、メリル・ストリープとグレイス・ガマーの母娘出演や、ウィリアム・フィクトナージェームズ・スペイダーといった個性派俳優も顔をみせており、話題のつきない作品で〜す。