時代劇から

nostalji2018-09-10

BS−TBSで8日に放送された『無用庵隠居修行2』(監督:吉川一義、脚本:土橋章宏)を観る。海老沢泰久:原作の第2弾です。
用人・勝谷(岸部一徳)と箱根の湯治に行った半兵衛(水谷豊)は、横暴な寺社奉行・田代孫兵衛(本田博太郎)に宿を追い出された出石藩士の岡井父子と知りあいます。そのせいで病気の父を死なせた岡井弥八郎(稲葉友)は、田代を父の仇として狙うのね。田代を襲った弥八郎は深傷を負い、半兵衛の家に逃げ込みます。半兵衛は悪僧(でんでん)と結託した田代の悪行を掴み……
前作で半兵衛と惹かれあう仲になった奈津(檀れい)の縁談話が並行して描かれ、ユーモアあふれる半兵衛と奈津の関係や、半兵衛と勝谷のやりとりがテンポよく挿入されていきます。殺陣を極力少なくして(テレビ時代劇全盛の頃であればラストは大立ち回りになったでしょうが)、物語の面白さを前面に出したことで成功しています。第3弾を期待したいです。
明日は、BSジャパンの『くノ一忍法帖 蛍火』(全12話)の最終回。根来忍者のお蛍(ベッキー)が、仲間のお美代(黒川芽以)・お玉(桶井明日香)と、伊賀忍者にさらわれた姉を捜しながら諸藩に巣くう伊賀忍者を倒していく物語です。山田風太郎の『忍法双頭の鷲』が原作のアクション時代劇ですが、忍法特撮も殺陣も全然ダメ。殺陣の上手い高橋光臣が出演しているのですが、活かされていません。『松本清張ミステリー時代劇』から始まったBSジャパンの火曜時代劇は、『多岐川恭・男と女のミステリー時代劇』『山本周五郎人情時代劇』『人形佐七捕物帳』『山本周五郎時代劇・武士の魂』『池波正太郎時代劇・光と影』と続いてきたのですが、どれも殺陣をあまり必要としない題材選定で成功していました。予算が少ないのに、修練に時間を要する殺陣や、製作費のかかる忍法特撮をメインにしたのが失敗で〜す。