録画保存していた西部劇『アパッチ』(1954年/監督:ローバート・アルドリッチ)を観る。アパッチ最後の戦士を描いた作品です。
最後まで白人に反抗していたアパッチの酋長ジェロニモが降伏し、戦士のマサイ(バート・ランカスター)もジェロニモと一緒にフロリダの収容所に移送されます。しかし、途中でマサイは脱走し、農夫として白人と同じ暮らしをしているチェロキー・インディアンに助けられたりして故郷に帰還。マサイはアパッチが自立するには農業が必要と、恋人ナリンリ(ジーン・ピータース)の父である酋長サントス(ポール・ギルフォード)を説得しますが、サントスは裏切って騎兵隊へ密告。再び捕らえられて護送されますが、わざと逃がして殺そうとするアパッチ嫌いのウェデル(ジョン・デナー)の逆をついて逃走。ただ1人山中に隠れて騎兵隊相手にゲリラ活動をし、ナリンリを拉致。マサイはナリンリが自分を裏切ったと思っていましたが、それが誤解だったことがわかり居留地へ帰そうとします。しかし、マサイを愛しているナリンリはマサイと行動を共にし、山小屋で結婚。騎兵隊スカウトのアル・シーバー(ジョン・マッキンタイア)と、ナリンリに恋しているインディアン兵士のホンド(チャールズ・ブロンソン)はマサイを執拗に追跡し……
最初に観た時は、リアリティのない甘い作品だと思ったのですが、再見した時にはそれが心地良さになっていました。インディアンのとるべき道は白人への同化と規定していたり、バート・ランカスターのワンマン映画と云われたり、ローバート・アルドリッチの演出も後年の作品のような切れ味がなく凡庸と、作品への評価は高くありませんが、ジーン・ピータースがランカスターに見せる情感にググッときたり、誕生した赤ん坊の泣き声でランカスターが戦いをやめるベタな展開が好きなんで~す。