たまには読書

高野光平:著の『発掘!歴史に埋もれたテレビCM』(光文社新書:2019年7月30日初版発行)を読了。テレビ創生期のCMについて、数々の発掘資料をもとに、その時代背景を含めて解説しています。
「テレビCMの原始世界」「珍しいCMたち」「高度成長の風景」「CMの中の人びと」「発掘されたお宝たち」の5つのテーマからなっており、テレビ創生期から観ていた私でも知らないCMばかり。
食品添加物を使っていることを大々的アピールしている食品CMは、当時の科学万能主義が背景。テクノロジーの発展が日本の発展につながると誰もが信じ、環境のことなど考慮せず、それ行けドンドンで進んだ結果、公害問題が発生するんですな。
外国人(後年の有名スターでなく、明らかに素人)を使ったCMは高級感を出すため。アメリカの豊かな生活に憧れていた日本人は、外国人が出てくるだけで高級と思ったんですよ。
おもちゃのCMの中で任天堂の“ドライブゲーム”を紹介していますが、デパートの屋上遊園地にあった“ドライブゲーム”を思い出しました。10円入れると地面がスクロールしてクネクネ道が現れます。その上に乗っかっている車を道からコースアウトしないようにハンドル操作。道の真ん中に一定間隔で突起物があって、その上を車が通れば距離がカウントされます。ゲーム機正面の表示板に進んだ距離が表示され、時間内に目的地に着いた時は嬉しかったですねェ。友達と距離を競いあったりしてね。子供たちには人気があったので、家庭ゲーム機にしたんでしょう。
当時のテレビCMを通して、当時の社会環境を想い出し、懐かしくなりま~す。

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