再び西部劇

友人に送ってもらったまま放ったらかしていた『アウトローの女』(1952年/監督:サム・ニューフィールド)を観る。辺境の町を牛耳る女リーダーを描いた劇場未公開の西部劇です。
駅馬車がララビー(カーラ・バレンダ)という女無法者に襲われ、乗っていた医者のボビー(アラン・ニクソン)は彼女に辺境の町ラスマヘレスに連れてこられます。そこは、酒場の女主人メイ(マリー・ウィンザー)が支配する町。ボビーは病気やケガを治し、酒場の女たちの人気者になりますが、ララビーと惹かれあいます。シルバークリークの銀行がラスマヘレスへの移設を決め、メイの友人で、シルバークリークの酒場の主人ウッディー(リチャード・ローバー)がメイに共同事業を持ちかけますがメイは、けんもほろろ。無法者のサム・バス一味がラスマヘレスに運ばれてくる銀行の資金25万ドルを狙います。メイは資産をシルバークリークの銀行に預けていたことから、サム・バスの計画を阻止しようとしますが……
サム・バスやジョニー・リンゴといった実在の人物が登場するので期待したのですが、結局は酒場の女性たちのお色気だけが見せ場の作品。そして、最後は男と結ばれることが女の幸せというのは、50年代の風潮そのもの。現代は、女が男を尻に敷くのが風潮ですけどね。

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画像は、左からジャクリーン・フォンテイン、マリー・ウィンザー、マリア・ハート、カーラ・バレンダ、アラン・ニクソン。ジャクリーン・フォンテインとカーラ・バレンダは姉妹の役で、ジャクリーンもアラン・ニクソンを好きになり、三角関係が展開。ジャクリーンは、アランに色目を使う他の酒場女と取っ組み合いを演じたりと、男の目を楽しませてくれます。マリー・ウィンザーは持ち味の貫禄ある姐御役。マリア・ハートはガンマン・スタイルの酒場の用心棒で色気抜き。アラン・ニクソンはテレビ西部劇にゲスト出演しているみたいですが、主要な役を演じたのはこの作品だけだと思われます。