週に一度は西部劇

友人に送ってもらった『地獄の対決』(1962年/監督:R・G・スプリングスティーン)を観る。B級監督とB級スターによるB級西部劇です。

酒場で賭博のもつれから乱闘となってクリス(オーディ・マーフィ)は親友のバート(チャールズ・ドレイク)と保安官に逮捕され鎖に繋がれます。しかし、一緒に繋がれていた凶悪犯のラヴァル(ハロルド・J・ストーン)一味と脱走。バートは駅馬車事務所から1万2千ドルの債券を奪いますが、ラヴァルに見つかります。ラヴァル一味は顔が知られており、バートが債権の換金に行きますが、ラヴァルの手下(スキップ・ホメイアーとL・Q・ジョーンズ)の目を盗んで債権を恋人(キャサリンクローリー)に送付。クリスはバートの命を助けるために債権を取り戻しに行きますが……

物語的には面白いものでもなく、迫力ある演出もないのですが、いろいろ趣向を凝らしているのがグッド。最初は、保安官事務所に留置所がないのか、事務所の前の広場に立てられた高い柱のてっぺんから長い鎖が幾本もたれており、その鎖のさきについた首輪に囚人を繋ぎ留めておくというもの。監視が眠りこけている間に地面を掘って柱を倒し、逃亡というのは初めて見るものでした。債権を取り返したクリスが追ってくるラヴァルの手下を一人ずつ片づけるのですが、全部異なったやり方というのも良いです。特に気に入ったのは、馬を走らせながら投げ縄で灌木をからめとり、それを引きずって砂煙を立てて、敵の目をくらまして岩陰に隠れ、敵がやって来たところをズドン。上出来のB級西部劇といえま~す。

画像は、オーディ・マーフィとキャサリンクローリー

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