最後に

nostalji2018-03-23

未見だったので友人に送ってもらった西部劇『キャット・ダンシング』(1973年/監督:リチャード・C・サラフィアン)を観る。列車強盗の現場に通り合わせた女が、強盗団に拉致され、旅を続けるうちに強盗団のリーダーを愛するようになる物語です。
ジェイ(バート・レイノルズ)をリーダーとする4人組が列車を襲い、10万ドルを奪います。夫ウィラード(ジョージ・ハミルトン)に愛想がつき、家出してきたキャサリン(サラ・マイルズ)が偶然その場に居合わせ、彼らに連れ去られるのね。鉄道会社のハーベイ(リー・J・コッブ)とウィラードが彼らを追跡。ジェイとキャサリンは旅を共にするうちに心を通わせはじめますが……
『さらば荒野』(1971年/監督:ドン・メドフォード)と似たようなシチエーションですが、追跡するジョージ・ハミルトンの性格が曖昧で、クライマックスの緊迫感が今イチ。それよりバート・レイノルズの手下のボー・ホプキンスとジャック・ウォーデンがいい味を出していますね。いつもウス笑いを浮かべてサラ・マイルズに襲いかかり、襲うことだけが愛情表現というホプキンスの哀れな男ぶり。ジャック・ウォーデンはボー・ホプキンスに致命傷を負わすほど殴りつける残忍性と、サラ・マイルズを人質にして金を独り占めにしようとする狡猾性で、バート・レイノルズと五分に渡りあう堂々たる悪党ぶりを発揮しています。
ハッピーエンドのラストは御都合主義で、当時主流だったニューシネマの逆をいった感じで〜す。