週に一度は西部劇

BSシネマで放送された『抜き射ち二挺拳銃』(1952年/監督:ドン・シーゲル)を再見。オーディ・マーフィ主演のB級西部劇。

ロッド(ジェラルド・モール)率いる金鉱強盗団は、シルバーシティ近辺の小規模砂金採掘場を襲い、ルーク(オーディ・マーフィ)の父親も殺されて権利を奪われます。早撃ちでライトニング(稲妻)と称される町の保安官タイロン(スティーブン・マクナリー)は、強盗団追跡中に待伏せされて負傷。早抜きはできても引金をひく指がきかなくなったタイロンは、シルバー・キッドと名乗って町にやってきたルークの早撃ちを見て保安官助手に任命。ルークは馬番のお転婆娘ジェーン(スーザン・キャボット)に惹かれますが、ジェーンはタイロンに恋しています。一方タイロンはジェーンを妹的存在としかみておらず、傷の治療をしている時に知り合ったオパール(フェイス・ドマーグ)に惹かれています。強盗団の一味とは知らず、オパールに誘惑されたタイロンはオパールの家を訪問。家を出たところで闇撃ちを受けますが、ルークの働きで犯人(ジェームズ・アンダーソン)を逮捕。しかし、かねてからタイロンに恨みを持っていた早撃ち自慢のジョニー・ソンブレロ(ユージン・イグレシアス)がタイロンの指がきかないことを知って挑戦してきたことから、タイロンはルークが喋ったと思い……

有名になる前のドン・シーゲルの西部劇初監督作品。テンポのよい展開で最後まで退屈しません。黒皮上着に黒帽のオーディ・マーフィが溌剌とした動きを見せており、西部劇スターとしての面目躍如。上出来のB級西部劇といえます。

しかし、悪党一味に魅力的な役者がいない(町の乱暴者として端役出演しているリー・マービンがもったいない)のと、二人の女優にも魅力がないのが作品を弱くしています。それにしても、スーザン・キャボットとフェイス・ドマーグは顔が似かよっていたなァ。