今日で最後

DVDボックス(全26話)『俺は用心棒』の24~26話を観る。

#24「拾った道」

若侍(寺田農)と武家娘(花園ひろみ)が農家の納屋へ逃げ込みます。農夫(藤原釜足)は彼らを匿いますが、武家娘を連れ戻そうとする追手が出現。農家で休んでいた野良犬(栗塚旭)が追手から二人を逃しますが、若侍は病気の武家娘を捨てて一人で逃亡し……

やっと追手から逃げおおせた若侍が、沖田総司(島田順司)を追手と間違えて斬りかかり、逆に沖田に斬られるという皮肉な結末になっています。

#25「めおとの風」

庄屋(沢村宗之助)から軍資金を徴収にきた郡代穂高稔)は、手伝いにきていた茶屋の女房(柳川慶子)に目をつけます。茶屋の甘酒に惚れこんだ品田万平(左右田一平)と野良犬は、茶屋夫婦を助けますが……

緊迫シーンにエレキが鳴り響く劇伴曲はグッド。腹黒い庄屋の女房役で菅井きんが出演。これまた、茶店の若夫婦を殺す必要はなく、ハッピーエンドにしてもいいような内容でした。

#26「乱れ雲

鳥羽伏見の戦いが勃発。病んだ沖田総司は手習いの女師匠(扇千景)に匿われていましたが、女師匠に横恋慕していた口入れ屋(徳大寺伸)が官軍に密告。野良犬と品田万平は沖田を大阪へ逃がそうとして……

攘夷論が吹き荒れだした安政年間から始まり、鳥羽伏見の戦いで最終回を迎えます。脚本の結束信二が「スーパーマンがひとりいれば、世の中の悪は全て消えてしまう、万事解決してしまうという時代劇の安易さが厭だった」と語っているように、予定調和型の時代劇とは異なる辛口な内容。ただ、シリーズ後半は、争いに巻き込まれた庶民があっけなく命を落とす結末が多く、無理やり悲劇にしているのは蛇足のような感じがします。左右田一平は品田万平役だけでなく、朴訥としたナレーションも良かったよォ。

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