週に一度は西部劇

西部劇パーフェクトコレクションに収録されている『悪漢の町』(1937年/監督:J・ウォルター・ルーベン)を観る。自分の息子と出会った無法者が、父親ということを隠して息子を助ける物語。

エイトボール(ガイ・キビー)と東部からアリゾナにやって来たジェフ(デニス・オキーフ)は、トリガー・ビル(ウォレス・ビアリー)とベン(ジョセフ・カレイア)の駅馬車強盗に襲われ、母の写真の入った懐中時計を奪われます。ブリムストンの町に着いたジェフは弁護士ダグラス(ルイス・ストーン)の娘ロレッタ(ヴァージニア・ブルース)に一目惚れ。ブリムストンに居つくことにします。ロレッタもジェフに惹かれ、二人は婚約。一方ビルは、ひょんなことから時計の中の写真を見て、自分の息子だと気づきます。ダグラスから「これからは法律の時代」と聞かされたジェフは、法科大学に入学する学費作りのため、誰もなりてのない徴税官に志願。ビルは無法者からジェフを守って手助け。徴収した税金を奪おうとした無法者マクリーデ(グイン・ウィリアムズ)をジェフが殺したことから、マクリーデの弟ブラックジャック(ブルース・キャボット)が復讐に現れます。ビルはジェフの死んだ父親の遺産ということにして学費をダグラスに渡し、ブラックジャックから逃がすためにジェフを東部に送り出しますが、ジェフが連邦保安官として町に戻ってきたことから……

サイレントの『モヒカン族の最後』(1920年/監督:モーリス・ターナークラレス・ブラウン)では強くて狂暴なインディアン役で強烈な印象を残したウォレス・ビアリーですが、『奇傑パンチョ』(1934年/監督:ハワード・ホークス)で豪快野卑な無法者をユーモアたっぷりに演じて以来、それがすっかり持ち味になりました。この作品もそんな一つ。かなりいい加減な演出で、ラストの銃撃戦なんか酷いもの。ウォレス・ビアリーのキャラがなければ見られたもんじゃありませ~ん。

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