懐かしの時代劇

友人に送ってもらった『水戸黄門漫遊記・幽霊城の佝僂男』(1955年・東映/監督:伊賀山正徳)を観る。月形龍之介の“水戸黄門”シリーズ6作目です。

20年前に伊達騒動で死んだ原田甲斐(青柳竜太郎)の領地を訪れた水戸黄門月形龍之介)・助さん(月形哲之介)・格さん(加賀邦男)・お蝶(千原しのぶ)の一行は謎の佝僂男に命を狙われます。佝僂男に変装した甲斐の息子・大輔(坂東蓑助=8代目坂東三津五郎)は、黄門と片倉小十郎によって父の陰謀が暴かれたことから二人を恨んでおり、浪人を集めて復讐を計画。小十郎の孫娘・芙蓉姫(園ゆき子)が大輔一味に誘拐されます。大輔の弟・民蔵(江原真二郎)は芙蓉姫と愛しあっており、兄の復讐を止めようとしますが……

脚本は支離滅裂。むりやり黄門さまがピンチになるシーンを作ったり、殺さずに長々と捕えていたり、救援にきた連中があっちへ行ったり、こっちへ行ったりするだけで、演出はちぐはぐ。月形龍之介の威厳ある黄門さまを見るだけの作品で~す。