B西部劇から

西部劇パーフェクトコレクション「西部への旅路」に収録されている『テキサスの馬泥棒』と『正義の追撃』を観る。

『テキサスの馬泥棒』(1937年/監督:デビッド・セルマン)は、“ホパロング・キャシディ”シリーズの一編。米西戦争が始まり、馬を必要としているラフライダーズのために、キャシディ(ウィリアム・ボイド)は野生馬500頭を集めることになります。仲間のラッキー(ラッセル・ヘイドン)やウィンディ(ギャビー・ヘイズ)たちと馬を集めることに成功しますが、キャシディと敵対するカーソン(アレクサンダー・クロス)が馬を奪おうとしており……

ミドルネームのテディの愛称で知られる第26代大統領セオドア・ルーズベルトは、アメリカの大統領の中でも人気のある人物。ラフライダーズ(第1合衆国義勇騎兵隊)を率いて米西戦争に参戦します。キャシディたちも慕っており、ラストは皆でラフライダーズに入隊です。

『正義の追撃』(1951年/監督:フレッド・F・シアーズ)は、“デュランゴ・キッド”シリーズの一編。駅馬車から奪われた印のついた紙幣が使われ、死んだと思われた犯罪者ハーディソン(フレッド・F・シアーズ)を追ってスティーブ(チャールズ・スターレット)は、ボナンザタウンにやってきます。相棒のスマイリー(スマイリー・バーネット)の床屋で、町のボスであるボーズマン(マイロン・ヒーリー)がその紙幣を使ったことから、スティーブはボーズマンの背後にハーディソンがいることを確信。デュランゴ・キッドに変身してボーズマンから町の住民を守りながら、ボーズマンを探りますが……

“デュランゴ・キッド”シリーズは、1940年から52年にかけて62本作られていますが、日本では全て未公開。ハーディソンの過去の悪事がフラッシュバックで描かれるのは、B西部劇の演出では珍しいですな。暴走する馬車をスターレットが止めてスマイリーを救うオープニングからアクション満開。スマイリー・バーネットはコメデイリリーフとして子供が歓ぶような笑いと歌を提供していま~す。