昨日に続き

録画していた『悪名市場』(1963年・大映/監督:森一生)を観る。朝吉と清次の贋者が現れるシリーズ6作目。

詐欺師の柿本(田中春男)にハメられて刑務所に入った清次(田宮二郎)のために朝吉(勝新太郎)は、柿本を追って四国の港町にやってきます。町では贋の朝吉(芦屋雁之助)と清次(芦屋小雁)がハバをきかせており、パチンコ屋の咲枝(嵯峨三智子)は贋の朝吉に惚れる始末。朝吉は贋の朝吉一家に草鞋を脱いで、柿本の手がかりを探します。柿本は、商店街再開発を口実に商店主たちから、改築資金を騙し取ろう計画。柿本を裏で操っているのが、隣町の追手組親分の鷺原(松居茂美)で、贋の朝吉も利用しています。仮釈放された清次も、義姉のお照(藤原礼子)と朝吉を追って四国にやってきたことから……

芦屋雁之助と小雁だけでなく、曾我廼家五郎八、横山アウト白木みのる、それにおぎん役の茶川一郎も『新・悪名』『続・新悪名』に続いて出演。ラストでは贋清次役の藤田まことまで登場し、全体的に軽妙なタッチの作品になっています。田中春男は年季の入った演技を見せてグッド。松居茂美は知らない役者。高利貸しに見えてもヤクザの親分に見えないのが難点で~す。