たまには読書

川本徹:著の『フロンティアをこえて』(森話社:2023年6月12日初版発行)を読了。第1部:荒野の男と女、第2部:西部劇は海をこえる、第3部:時の流れに逆らって、第4部:オン・ザ・ロードからなる西部劇考察本です。

著者の目的は西部劇の奥深さを読者に知ってもらうこと。最近の作品を中心において、過去の作品と結びつけて論考しています。第1部では「ゴールデン・リバー」と「ラスト・オブ・モヒカン」、第2部ではタランティーノの西部劇、第3部では「バック・トゥー・ザ・フューチャー3」、第4部では「イージー・ライダー」といった具合。第1部の“モヒカン族の最後”に係わる考察は面白かったです。脚注が詳しいのもグッド。第4部のロードムービーは全て西部劇の影響を受けているというのは同感。

映画ファンがこの本を読んで、過去の名作西部劇を観て、著者が夢見ている「あの映画にも西部劇の影響が……」といった会話がなされるようになればいいですね。